5.内臓の話

 

体というのは解剖学で「植物器官」と「動物器官」に分類されます。「植物器官」とは生命維持に必要ないわゆる「内臓」のことで、「動物器官」はそれ以外の脳と骨格・筋肉で「活動」に関わる部分です(植物は動かずに生きていけますが動物は捕食のために動かなくてはいけません)。これは生存のためには植物器官である内臓の機能が優先で、動物器官は内臓の状態に合わせた範囲内でしか動くことができないということです。

 

これを簡単に言うと、内臓の状態が悪ければ手足や腰・肩首などは正常に動かないということです。内臓が不調なら周囲の骨格・筋肉は内臓の保護を優先するので、動きが制限されるのです。ほとんどの人は体の不調を足腰や肩首の痛みなどで感じますが、そうしたものの多くは内臓の機能低下によって体がうまく動けないことによります。ただほとんどの人は内臓の不調を正しく感じ取ることができないので、内臓の不調は感じずに関節や筋肉の痛みばかりを感じてしまうのです。

 

こうした体に対して関節や筋肉ばかりに施術をしても、原因は内臓にあるのですからあまり効果はありません。そのため大和整体では内臓への施術を多く行います。内臓が回復することによって、関節や筋肉が本来の正しい動きを取り戻すことができるのです。そしてここでの内臓の不調とはそのほとんどが食事に関わる「消化器系」の問題となります。

 

体を外から壊そうとしても簡単には壊れませんが、中からなら簡単に壊れます。多すぎる栄養や体が欲していない時の食事など、その時の体が必要としていないものが内部に入ると、体はその処理に膨大な労力が必要となり、それだけで体が疲れてしまいます。こうした機能を整えることが健康な体を作る第一歩です。