大和整體とは
〜 日本古来の伝承医術 〜


 

 我々の師であった堀江糾医師によれば、850年の昔から語り継がれてきた日本独自の医術だそうです。一部の武家などで、一子相伝・口伝によって継承されてきたもので、古く東洋医学から伝わったものを倭(ヤマト)民族に適した形に発展させたものが大和整體の母体となる”大和医学”となります。大和医学の特徴は 西洋医学や東洋医学のような病名・症状・体質といった「分類」を一切持たず ヒトを個人単位で診ていくことです。もともとが武家にあって「如何に後継者(長男)を生かすか」という目的のために発展した医術なので 多くのヒトを治そうとするのではなく 一人のヒトを深く扱うことを大事にします。ヒトは皆それぞれが異なる考えを持ち 異なる感じ方を持ち 異なる身体を持っています。同じ症状であっても ヒトが違えば身体の中で起こっていることも全く異なります。また一口に不調と言っても 症状は刻一刻と変わります。どんな不調も体が常に変化し続ける中の<一様態>に過ぎず それを○○病などと固定して考えることはできません。こうしたヒトそれぞれの「違い」を重視する考え方を 大和医学では「個の特異性」と呼んでいます。因みに大和医学には四つの治療法(用食療法・用薬療法・用具療法・用体療法)があり そのうちの用体療法が大和整體に相当します。

 

 大和医学(整體)の理念は、「自然とともに治す」ということを重要視します。これはどんな治療にどんな方法を用いるのであれ、最終的な治癒は体自身に行わせるというものです。あらゆる治療はそのための”きっかけ”に過ぎません。治療といわれるものによって体が治ったとしても、それが体自身の働きを外部から変化させた結果であり、そうした結果はあまり持続しないか、体に相応の負担をかけてしまうものです。大和整體の施術は、体自身の働きを治癒に向かうよう誘導をするのですが、そこでは「六部」という考え方を重視します。これは「十割の施術ではなく六割の施術」という意味で、残りの四割は反応は体自身に行わせる。これによって体自身に治させるという施術が成立し、「自然に沿って治す」ことへと繋がるのです。よく師匠は「いい治療家の治療というのは自然に治ったように感じるから皆からあまり感謝されないんだ。感謝されるような治療をしているようじゃ駄目だ」とよく口にしていました。日本人らしい治療観を実践うまく表していると思います。”治し方”ではなく”治り方”を求めるのが私たちの行う大和整體の施術のあり方です。