術式の順序変更について

 術式八種のうち、基本四種の順序は今回の資料(平成26年版)を以て以下のとおりに変更させて頂きました。見て頂ければ分かるように、術式二が術式の四番目に移動をしています。

 

変更前
 術式一(体壁の一) 運動器を「静」の施術で整える
 術式二(体壁の二) 運動器を「動」の施術で整える
 術式三(体壁の三) 運動器を細部から整える
 術式四(内臓の一) 運動器を内臓から整える
変更後
 術式一(体壁の一) 運動器を「静」の施術で整える
 術式二(体壁の二) 運動器の細部から整える
 術式三(内臓の一) 運動器を内臓から整える_
 術式四(体壁の三) 運動器を「動」の施術で整える


 順を追って説明していきますが、以前の内容ではまず術式の一と二がそのまま「静と動の対比」となっていました。これは体の全てを止めて行う施術と、体を一切止めない施術を両方覚えて頂いてから、術式三、四と進んで貰うことが前提です(三と四は主に「静の施術」ですが「動」を用いることもあるため)。ただし、術式一の「体を止める施術」は、最初は非常に強い緊張を必要とします。そして、それが長年かけてほとんど緊張せずとも行えるようになった時点で、「体を止めない施術」である術式二に移行して貰うことになります。その上で術式三・四に手を出すのが正当な順序となります。術式三・四は基本的に「静の施術」ですが、必要に応じて「動の施術」も用います。これまでの順序なら一と二を覚えたことで、三と四も普通に使えることになるのです。

 しかし、勉強会などではどうしても術式一が完全にこなせるようになる前に術式三・四を指導してしまうことになります(延々と基本の術式一ばかりをやるわけにもいきませんので)。そうなると、最初に術式一・二を習得してから三・四と進むよりは、まず術式一の「静の施術」を覚えた時点で、術式三の静の施術、術式四の静の施術を覚えて貰い、いずれ術式二ができるようなった時点で、改めて術式三の動の施術、術式四の動の施術を覚え直してもらう方が、覚える順序としても指導の順序としても都合がいいと感じるようになりました。これなら術式三までは「静の施術」で統一することが可能なので分かりやすいと思いますし、術式四に入る前に、静の施術に充分に慣れて貰うことができると思います。

 新しい方の順序では、静の施術で術式一から三にじっくり長い時間をかけて慣れて貰うことができるので、術式四の動の施術を覚えてもそれまで培ったものを「静の施術から動の施術へ」、応用していくことができると思います。順序が変わっても施術の内容には一切変化はありませんので、これまでの順序で覚えていた下さった方には、単純に「一から三は静の施術」「四のみ動の施術(これを二と三に応用する)」のだと考えて頂ければいいと思います。